こども保育コース「幼児体育指導者検定」の目的
⽂部科学省は、「学校で学んだことが、⼦供たちの「⽣きる⼒」となって、明⽇に、そしてその先の⼈⽣につながってほしい。これからの社会が、どんなに変化して予測困難になっても、⾃ら課題を⾒付け、⾃ら学び、⾃ら考え、判断して⾏動し、それぞれに思い描く幸せを実現してほしい。そして、明るい未来を、共に創っていきたい」という願いを込めて、2020年度より新しい「学習指導要領」がスタートします。
「⽣きる⼒」とは、1996年に当時の⽂部省(元⽂部科学省)の中央審議会が、「21世紀を展望した我が国の教育の在り⽅について」の諮問に対する答申の中で述べられたことから始まり、
【知】 確かな学⼒
「⾃ら問題、課題を⾒つけ、思考し、主体的に判断、⾏動し、問題、課題を解決する⼒」
【徳】 豊かな⼼
「⾃らを律し、他⼈と協調し、他⼈を思いやり、感動する⼼」
【体】 健やかな体
「たくましく⽣きるための『健康』『体⼒』」
の、3つの要素からなる全⼈的な資質や能⼒を指す⽤語です。
⼀⽅、幼児教育では、⼦どもの興味・関⼼に基づく⾃発的な活動としての遊びにおいて、「⽣きる⼒の基礎」を培うことが重要といわれています。
その中でも、「運動あそび」は、ルールのある遊びの中で、「思考を巡らし、想像⼒を発揮して⾏うだけでなく、⾃分の体を使って、また、友達と共有したり、協⼒をしたりすることによって⾏われていきます。さらに、遊びを通じて、友達との関わりが深まっていくにつれて、ときには⾃分の思いや考えを意識して表現し、相⼿に伝えたり、互いの考えを出し合ったりするようになっていきます。そして、このような発⾒の過程で、⼦どもは、達成感、充実感、満⾜感、挫折感、葛藤などを味わい、精神的にも成⻑します」。(引⽤:平成30年3⽉幼稚園教育要領解説)
つまり「運動あそび」は、「⽣きる⼒の基礎」を培うものといえ、幼児教育において、「幼児特有の学習」であるとされています。
現在、保育現場においては、遊びを知らない保育者の増加が懸念されている中、本学では、「⼦どもと⼀緒に遊べる保育者」、「⼦どもが興味、関⼼を持って、全⾝を使って遊べる環境を設定できる保育者」の育成を⽬指し、公益財団法⼈⽇本幼少年体育協会が認定する「幼児体育指導者検定」を⾏っています。
今年度は、19名が受験し、全員2級を取得しました。この資格を⽣かして、これから出会う⼦ども達の「⽣きる⼒の基礎」を培っていってください。