福祉学~ルワンダの教育を考える会「出会いは力を持っている」~
福祉学は、1年生全員が受講する桜の聖母独自の共通教育科目です。地域社会の現状と課題について授業で学び、実際のボランテイア活動を30時間以上行ってきました。
1月17日の最終回の今回は、「NPO法人ルワンダの教育を考える会」の永遠瑠マリールイズさんにお話しいただきました。
マリールイズさんは、アフリカにあるルワンダ出身です。1994年ルワンダ内戦が勃発後、お子様と一緒に避難のために来日し、縁あって本学へ留学された桜の聖母卒業生でもあります。またその娘さんも本学の卒業生です。
マリールイズさんには、毎年この福祉学でお話を頂いております。
「出会いは力を持っている。」今回はマリールイズさんと日本との出会いの話をしていただきました。
その話の中で、全く日本語が話せない中でホームステイしたお宅のおばあさんの話が印象的でした。
80歳をこえていたおばあさんは毎朝起きると必ず新聞を読んでいたそうです。マリールイズさんは先ずその事に驚きます。ルワンダではその年齢で文字を読み書きできる人は非常に少なかったからです。実際マリールイズさんのお母さんもそうでした。
またある日、最初に覚えたひらがなの「あ」の字をおばあさんに書いてみせたそうです。きっと喜んでもらえると思ったところ、逆に怒られたそうです。「書き順が違う。」と。そして小学校1年生用の書き方ノートを買ってくれたそうです。
それから毎日おばあさんとの日本語学習のやりとりが始まりました。わからない言葉は絵を描いて伝え、そこに日本語を書いてもらい覚えたそうです。そうした毎日の学習、繰り返しが、言葉を自分のものにするためには重要だと学んだそうです。
そして日本という国が「教育」を大切にする国だと実感し、ルワンダにもこの教育を根付かせようと今の活動につながっているそうです。
活動を始めた当初、ルワンダの子どもたちに「将来何になりたい?何がしたい?」と聞くと「私たちは大きくなるまで生きられますか?」と返されたそうです。いつか子どもたちに将来の夢を普通に語ってもらえるようにしたい。その思いはさらに強まり、活動は大きく広がっています、ルワンダに学校を作り、給食施設を作り、そして子どもたちの大運動会も開催しました。
詳しくは「ルワンダの教育を考える会」のWEBサイトを是非ご覧ください。
これから海外の方々と接する機会は益々増えると思います。そんな時に役立つポイントもたくさんあるお話でした。
そして学生たちの振り返りにも「学びの経験が、生きる力につながる」という感想が、多く記されていました。マリールイズさんの想いはしっかりと伝わっているようです。
福祉学の最終回にふさわしい、視野が広がる学びの時間になりました。
マリールイズさん本当にありがとうございました。
なお当日は、本学のボランティアサークル「ミリアムローターアクト」代表の関根さんが11月のあかしや祭で、コーヒーやパウンドケーキを売ったお金を、ルワンダの子どもたちの教育のためにということで、お渡しさせていただきました。