公衆栄養学 食事調査「24時間思い出し法」で1日の摂取エネルギー量(カロリー)をすばやく算出!
食物栄養専攻2年生の「公衆栄養学」の授業では、地域における栄養士としての役割や、住民の方々に向けた栄養支援の方法について、総合的に学んでいます。先週から3週間にわたって、これまでにも学習してきた様々な食事調査法と食事摂取基準について、総合的に学習しつつあります。
学生たちは2人1組になり、栄養士役の学生が相談者役の学生に、昨日1日間に食べたものを詳しく聞き取りました。「24時間思い出し法」といいます。相談者はおおざっぱに答えることが多いので、栄養士は料理の中に入っている食材、調味料、重量など、具体的に聞き取っていきます。
聞き取る時には、これまでの授業でも使ってきた「糖尿病食品交換表」「そのまんま料理カード」「カロリーガイドブック」など、料理や食材の写真を相談者に見せながら、量などを確認し、エネルギー量を調べます。今回はたんぱく質や塩分までは算出しませんでしたが、おおよそのエネルギー量をすぐに相談者に伝えることができました。
今は資料がなければ、見当がつかない状況ではありますが、訓練を重ね、精度を上げ、経験を積んでいけば、手元に資料がなくても、すぐに「この料理は約○kcalです」「○○さんが1日に摂っているエネルギー量は、だいたい○kcalです」と言えるようになります。
次は「食事記録法」について学びます。学生自身が3日間分の食事記録をつけ、栄養計算ソフトで計算をします。できるだけ料理や食材をはかりで量り、食べたものを写真で撮り、加工食品の表示もメモをすることになっています。授業での食事調査を通して、栄養状態を評価し、自分の食生活を振り返ります。
相談者(地域住民の方々、患者さん)が食事記録をつけることも、栄養士が食事調査から栄養計算・評価をすることも、どちらも労力がかかり大変です。しかし、2年間の栄養士になるための勉強を通して、実践力・応用力をつけていきつつあります。卒業まで残り4か月間、みんなでがんばりましょう。