こども保育コース(学科紹介)
地域と共に育つこどもを支援する
人材を実践的に育成します。
こどもは、たくさんの人に祝福され、愛され、大切に育てられると、自己肯定感が高く、優しさや意欲に満ちた人に育ちます。本学福祉こども専攻こども保育コースでは、体験や対話を重視し、より深く「こども理解」ができ、保育所や幼稚園のみならず家庭・地域・社会の中で育つこどもを考え、支援できる人材を育成します。
学科の特色
目指すべき人材像及び三つの方針
アドミッション・ポリシー
- <知識・技能><思考力・判断力・表現力>
- 1 建学の精神を理解しようとする意欲のある人。
- 2 入学後の学修に必要な基礎学力としての知識及び課題に取り組む技術を有している人。
- 3 問題、課題に対し、自らが持つ知識、教養を用いて思考し、主体的に判断をして、問題、課題に取り組める人。
- <主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)>
- 4 保育について学ぶ強い意志を持つ人。
- 5 思いやりの心を持ち、チームで協働できる人。
- 6 こどもの育ちを大切に考え、問題意識を持って行動できる人。
カリキュラム・ポリシー
- <知識・技能>・<思考力・判断力・表現力>
- 1 建学の精神を理解する科目を編成する。
- 2 保育の本質、保育の内容・方法、保育の表現技術に関する知識と技術を修得する科目を編成する。
- 3 こどもの発達の特性と発達過程についての知識を修得する科目を編成する。
- 4 こどもの生活習慣についての知識と技術を修得する科目を編成する。
- 5 保育の現場(幼稚園、保育所、施設など)や家庭を理解する科目を編成する。
- 6 教職・教育課程の意義、各教科の指導法、教育の方法の知識と技術を修得する科目を編成する。
- <主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)>
- 7 保育者に必要な感性、協調性、主体性を培う科目を編成する。
- 8 多様な人々と関わりながら協働し、課題を解決できるようになる科目を編成する。
- 9 家庭や地域と連携をし、「子どもの最善の利益」を考え続けることができるようになる科目を編成する。
ディプロマ・ポリシー
- <知識・技能>
- 1 建学の精神を理解している。
- 2 保育者として求められる専門的知識・技術を修得している。
- 3 保育者になるために、社会人として必要な教養を修得している。
- <思考力・判断力・表現力>
- 4 こどもや家庭及び地域について理解し、保育実践から学ぶ姿勢を身につけている。
- <主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)>
- 5 保育に必要なコミュニケーション力を身につけている。
- 6 保育者として 多様な人々と 協働する必要性を理解できる 。
- 7 「子どもの最善の利益」を考え続けることができる。
聖母の〈こども保育コース〉、学びの特色
こどもと一緒に過ごす時間から学ぶ「親と子のひろば」
「親と子のひろば」は、地域の子育て支援広場として親子のために開放された集いの場です。本学の学生はこの広場に空いている時間に参加でき、こどもと遊んだり、観察したり、子育ての話を保護者から聞いたりすることで日々実践から学ぶことができます。
体験したことを保育者や友人と話し合いながら、その日のうちに振り返ります。学びの視点は科目毎に様々。多角的に保育を捉えながら、省察(振り返り、考えること)的な学びが繰り広げられています。
保護者の方と交流もできる貴重なひろば。1年を通して学びが深まります。2年 松本 ひな
福島県立安達高等学校出身
学内での実践の場であり、授業で学んだことをふまえてこどもと遊んだり、保護者の方に子育ての話を聞いたりできる貴重なひろばです。1年を通して開かれるひろばであるため、こどもの心理や身体の発達、成長を感じることができます。終了時の振り返りでは新たな視点や気づきを発見し、自分の学びが深まることで自信につながります。
仲間と話し合ったり、自分と向き合ったり「対話」を大切にした授業
1学年50名が授業内容に応じ、5名1グループでディスカッションをしたり、25名1グループで劇を作ったり、フレキシブルに構成を変えて授業を展開します。現在、保育現場で求められている能力は、協働性やコミュニケーション力です。これらの力は様々な授業形態の中で、対話を深めながら身についていきます。
今、どのような保育が求められているかにアンテナを張りながら、授業を見直し、全教員で学生一人ひとりの個性や希望、夢を理解し、将来の夢実現に向けてサポートしていきます。
先生と対話をしながら、こどもの歌や表現に活用できる曲を学びます。1対1の個人レッスンなので、ピアノが苦手な人の不安も解消されます。
少人数制で先生や学生同士と対話を行うことで気づきや学びにつながります。2年 髙木 茜音
福島県立あさか開成高等学校出身
一方通行の授業ではなく学生と対話をしながら授業を進めてくださるところ。少人数制のため、分からないことがあったらすぐに先生方に質問しやすい環境がこども保育コースの魅力です。また、学生同士で話し合って行う授業も多いため、自分には無い考え方を得ることができ、深い学びにつながります。
本学独自のカリキュラム万全の進路サポート体制
地方自治体の保育所や幼稚園、幼保連携認定こども園、施設への就職を希望する学生のみならず、私立(法人系)への就職を希望する、全ての学生に対し、特別学習「就職支援対策講座(保育職)」を開講しました。ここでは、「公務員試験の対策」を兼ねた講座を行うと共に、より深い保育に関する専門的知識の習得を目指し、「公務員試験」をはじめ、「就職試験」全般の対策を行っています。
四年制大学への編入学対策四年制大学の3年次に編入学し、幼稚園教諭一種免許状取得や小学校教員免許状取得を目指す方には、編入学試験に必要な小論文や英語などの試験対策を指導します。
幼稚園・保育所などの児童福祉施設への就職対策保育者の活躍の場は多様です。その中から学生の個性や意志を見極め、希望を叶えられるよう支援します。また、園見学や履歴書の書き方など細かく丁寧に指導します。
2021年 公務員合格者5名の就職先福島市(5年連続)二本松市(2名・6年連続)本宮市東京都
試験に不安があっても親身に支えてくれます2021年3月卒 大内 愛
福島県立安達高等学校出身
入学当初は公務員の保育士という意識はありませんでしたが、桜の聖母は公務員合格の豊富な実績があるということで、親からの薦めやこども保育コースの先生、キャリア支援センターの職員の方々から公務員試験に向けてのサポートにより対策をすすめることができました。とても親身になって支えてくれて、どんな質問にも対応してもらえて、不安な事があっても気軽に相談できます。 試験に向けては過去問題にそった実践的な面接内容で何度も練習を重ねる事ができたので本番でも緊張せずに臨むことができました。これからの方にも是非チャレンジしてもらいたいと思います。
実践力に差がつく学びのサイクル
卒業後も求められる「循環的プロセスを通した保育の質の向上」への姿勢が養われます
ピックアップ授業
こども理解を広げる実践的な学びと、「対話」を大切にした授業
-
保育基礎演習
こどもとの関わりを記録することで、こどもの心が見えてくることに気づきます。体験することがこども理解のスタートです。実践から省察、対話へと循環する学びです。
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保育内容(言葉)の指導法
さくらっこ広場の様子をビデオ撮影し、授業内で見て、皆で話し合います。対象児の言葉の発達を追いながら、言葉の持つ力や意味を考えていきます。
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こども家庭福祉
こどもとその家庭を取り巻く生活の現状について理解したうえで、生活上の諸問題に焦点を当て、必要な支援の内容や支援の現状に保育者として向き合います。
-
こどもの保健
こどもの健やかな育ちについて、保健的な観点から学びます。こどもの成長発達に沿った適切な養護の方法や、体調不良時の適切な対応について演習を通して学びます。
こども理解をみんなで深められる授業2年 川島 夕鶴
(私)会津若松ザベリオ学園高等学校出身
こども保育コースの好きなところは、先生方と学生同士で対話しながら一人ひとりの学びを深めていく事ができることです。
新型コロナウイルス感染予防対策を徹底した上で話し合いをしたり、共同作業を行うので学生同士での協調性、協働性が身につき、保育に対する視野を広げることができます。
実習も安心のサポート体制
取得できる資格
※両方の資格・免許を取得することで、「保育教諭」という幼稚園と保育所の機能を併せた「認定こども園」に求められる職務に対応できます。
※「幼児体育指導者」とは、幼児期のこどもたちに体育のおもしろさや素晴らしさ、からだを動かすことの 楽しさを伝える指導者で、こどもたちへの「運動あそびの指導レベル」を認定する検定です。
カリキュラム
※カリキュラムの内容は入学年度によって変更になる場合もあります
1学年のカリキュラム
2021年4月時点のカリキュラムです。2022年度に改定予定です。
各科目の詳細はこちら
科目名 | 関連記事 | 単位 | 授業形態 | 開講期 | 備考 | |
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必修 | 選択 | |||||
保育原理 | 2 | 講義 | 前期 | |||
こども家庭福祉 | 2 | 講義 | 後期 | |||
保育基礎演習 | 2 | 演習 | 前期 | |||
こどもと健康 | 1 | 演習 | 前期 | |||
こどもと人間関係 | 1 | 演習 | 前期 | |||
こどもと環境 | 1 | 演習 | 前期 | |||
こどもと言葉 | 1 | 演習 | 前期 | |||
こどもと表現 | 1 | 演習 | 前期 | |||
保育内容(健康)の指導法 | 2 | 演習 | 後期 | |||
保育内容(人間関係)の指導法 | 2 | 演習 | 後期 | |||
保育内容(環境)の指導法 | 2 | 演習 | 後期 | |||
保育内容(言葉)の指導法 | 2 | 演習 | 前期 | |||
保育内容(表現)の指導法 | 2 | 演習 | 前期 | |||
保育内容総論 | 2 | 演習 | 前期 | |||
保育者論 | 2 | 講義 | 後期 | |||
特別支援保育 | 2 | 演習 | 後期 | |||
教育課程・保育の計画と評価 | 2 | 講義 | 後期 | |||
保育実習指導Ⅰ | ① | 2 | 演習 | 後期 | 1年後期~2年後期 | |
保育実習Ⅰ(保育所) | 2 | 実習 | 後期 | |||
乳児保育Ⅰ | 2 | 講義 | 前期 | |||
乳児保育Ⅱ | 1 | 演習 | 後期 | |||
こどもの保健(講義) | 2 | 講義 | 後期 | |||
保育表現技術(身体表現) | 2 | 演習 | 後期 | |||
こどもと表現Ⅱ | 1 | 演習 | 前期 | |||
保育表現技術(音楽表現) | 2 | 演習 | 後期 | |||
保育表現技術(造形表現) | 2 | 演習 | 後期 | |||
親と子の広場実践演習 | 演習 | 通年 | 特別学習Ⅳ 卒業単位に含まれない |
2学年のカリキュラム
2021年4月時点のカリキュラムです。2022年度に改定予定です。
各科目の詳細はこちら
科目名 | 関連記事 | 単位 | 授業形態 | 開講期 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
必修 | 選択 | |||||
生活福祉論 | 2 | 講義 | 前期 | |||
社会的養護内容 | 1 | 演習 | 後期 | |||
社会的養護 | 2 | 講義 | 前期 | |||
子ども家庭支援の心理学 | 2 | 講義 | 後期 | |||
保育の心理学 | 2 | 講義 | 前期 | |||
子どもの理解と援助 | 2 | 演習 | 前期 | |||
保育・教職実践演習(幼稚園) | ① | 2 | 演習 | 後期 | ||
保育実習指導Ⅰ | 2 | 演習 | 通年 | 1年後期~2年後期 | ||
保育実習指導Ⅱ | 1 | 演習 | 通年 | 保育士:Ⅱ・Ⅲいずれか選択 | ||
保育実習指導Ⅲ | 1 | 演習 | 通年 | |||
保育実習Ⅰ(施設) | 2 | 実習 | 前期 | |||
保育実習Ⅱ | ① | 2 | 実習 | 前期 | 保育士:Ⅱ・Ⅲいずれか選択 | |
保育実習Ⅲ | 2 | 実習 | 前期 | |||
こどもの食と栄養 | 2 | 演習 | 後期 | |||
保育相談実践演習 | 1 | 演習 | 後期 | |||
こどもの保健(演習)Ⅰ | ① | 1 | 演習 | 前期 | ||
こどもの健康と安全(演習) | 1 | 演習 | 前期 | |||
こども家庭支援論 | 2 | 講義 | 後期 | |||
子育て支援 | 1 | 演習 | 後期 | |||
保育内容演習(総合) | 2 | 演習 | 後期 | 芸術表現発表会を含む | ||
保育表現技術Ⅱ(音楽表現) | 2 | 演習 | 通年 | |||
特別研究 | ① | 4 | 演習 | 通年 | ||
就職対策講座(保育職) | 演習 | 前期 | 特別学習Ⅶ 卒業単位に含まれない |
資格取得科目《教職科目 幼稚園教諭二種免許状》
※資格取得科目は卒業要件単位に含まれません
教員紹介
社会人としてのスタートは、養護学校の教員でした。障がいをもつ子どもたちや保護者の方との出会いは、これまでの私を支えてきました。発達につまづきや障がいのある子どもたちの育ちをどのように支えていったらよいかを、児童相談所や発達相談支援センターの発達・言語相談員として保護者の皆さん、保育所や施設、幼稚園や学校の先生方と、一緒に考える仕事をしてきました。
子どもは、共に過ごす人との関係の中で育ちます。授業では「こどもと言葉」や「保育内容(言葉)の指導法」「特別支援保育」などで、子どもの育ちについてコミュニケーションや親子関係の視点からも学んでいきたいと思います。「ことば」は人と人をつなぐものですが、子どもの表現する「ことば」は様々です。子どもに寄り添い、子どもの気持ちを受け止めながら支えていける保育者をめざして、一緒に学びを深めていきましょう。
「せんせい!!みてみて!」、「せんせい!!あのね!」と笑顔いっぱいに話しかけてくるこどもは天真爛漫そのものです。私は21年間、幼稚園でこどもと生活を共にしこどもの笑顔を見るたびに喜びを感じました。そして、「こどもの笑顔を守ることこそが保育者の務め」であると強く感じています。しかし残念なことに、初心を忘れ、「保育者の都合」で保育をする保育者が多くなってきているのが現状です。
私は「こどものために」ということをどのように具体的に示していけるかを、「こどもの発達」に視点をあて研究をしながら、「初心を忘れず謙虚な保育者」の育成を目指しています。日々の生活の中で苦しいこと、悲しいこと、辛いことを自らの力で乗り越え「苦」を「楽」に変え、笑顔でいれるそんなこどもの育成を目指す方、ぜひ桜の聖母短期大学においでください。あなたに会えるのを楽しみにしています。
「せんせい、ぼくのいまのきもち、みて!」といって全身を使ってポーズをする子ども、大きな画用紙にクレヨンが1本なくなるくらい描き続ける子ども、遊びに夢中になる子どもたちの発想は無限大です。歌ったり踊ったり描いたり作ったりと楽しい気持ちがいっぱいになって表現することで、子どもたちは自分の考えたことや感じたことを私たちに発信してくれます。子どもたちそれぞれの色鮮やかな発信を常にキャッチできる感受性を忘れてはならないと日々思います。「ユーモア」を持って受け止めることから子どもたちの可能性は広がっていきます。「子どもが好き」を原点に、柔軟な視点と創意工夫を持って子どもと遊びを楽しめるようこども保育コースで保育の世界を一緒に学んでいきましょう。
私は、幼稚園教諭、保育者養成校の教員、療育を行う児童指導員として子どもたち、保護者の方、学生の皆さんから多くのことを教わり、支えられ、励まされ、貴重な経験を積み重ねてまいりました。経験は私にとって宝です。授業では「表現」と「実習」の科目を主に担当し、また「親と子のひろば」に携わらせていただきます。桜の聖母短期大学で皆さんとお会いできることをとても楽しみにしております。素敵な思い出をたくさん作りましょう。
私は看護師、保健師の資格を持ち、これまで、市町村の保健師として、また地域包括支援センターの保健師として、生活の場である地域のなかで、住民の支援や健康づくりなどの保健活動を行ってきました。
本学では、主に子どもの保健や健康についての授業を、担当しております。講義だけでなく、実際に応急処置の仕方や子どもの体調の観察方法、抱っこやおんぶの仕方など演習科目も担当しております。また、「幼児保育」、「子ども家庭支援の心理学」の講義を通じて子どもたちの発達の過程から子どもの見方を学んでいきます。
子どもたち一人一人が、この世界にたった一人しかいないかけがいのない大切な存在です。自分を大事にすること、そしてほかの人も同じように大切にできるようになって欲しいと心から願っています。子どもたちの育ち、そしてその家族を応援できるように、皆さんとともに学びを深めていきましょう。
日本は「育ちにくい環境」、「育てにくい環境」になっていると言われます。その要因は様々ですが、そう言われるような環境を少しでも良くするには、「保護者」、「地域」、そして、こども保育コースの学生が目指している「保育者」が一体となり、子どもや子どもの身近にいる人達の幸せのために何が出来るのか、考え続けることが何より大切です。
こども保育コースでは、考え続ける、学び続ける保育者を育てることを意識しながら、授業やその他の活動を展開しています。友達や教員と沢山触れ合い、自分とは違う考え方に気付く、吸収するチャンスも多く、これらは将来に繋がる宝物になるはずです。
また、こども保育コースの卒業生には、保育の第一線で活躍する方が数多くいらっしゃいます。短大生活での学びを卒業後も活かしながら活躍なさっていることは、私達教職員の誇りです。
ぜひ、こども保育コースで一緒に学びましょう。今後も、沢山の学生の皆さんと一緒に考え、学べることを楽しみにしています。
みなさんこんにちは。私は長く学校現場で教育相談に携わり、子どもたちの悩みと向き合ってきました。公認心理師、臨床心理士の資格を持っており、これまでSNS利用や学校機能に関することについて心理の視点から考えてきました。人はひとりでは生きてはいけません。人やコミュニティと関わりながら生きていく時に、どうこころが動いていき発達していくのか。初めての集団の中で子どもたちが生活するとき何が起こるのか、支援者である保育者はどのような視点で関わることができるのか、また、保育者や保護者もまたどのように自身のこころを見つめ“Well-being”を保っていくのか、学生のみなさんと一緒に考えていけたら良いなと思っています。たくさんの「?」を持ってみんなで話し合っていけたらと思います。楽しみにしています。