キリスト教学Ⅰ 第5講 聖母マリアと祈り②
前回(5.11 第4講)の授業では、「母の日」の導入から、母の日の由来や、なぜ聖母マリアが「教会の母」と言われるようになったのかを、聖書から学びました。5月は「聖母月」と言われ、全世界のカトリック教会や、カトリック学校が聖母マリアを祝っています。
このコロナ禍で、多くのカトリック教会が私たちのために聖母マリアの祈りを捧げています。
5月18日の授業では、さらに「聖母マリアと祈り」についての学びを深めました。
カトリックのカレンダーには、聖母マリアの祝日が記されています。
▶︎ 無原罪の聖母(12月8日)
▶︎ 聖母の誕生日(9月8日)
▶︎ 聖母の被昇天(8月15日)
12月8日は、第二次世界大戦の日本の開始日、そして8月15日は終結日です。
この偶然を私たちはどのように理解すればいいのでしょうか。
また、🌸5月31日は、聖母のご訪問の祝日です。
短大の正面玄関にある世界に一つしかないステンドグラスに描かれた「ご訪問の聖母」について学びました。
このステンドグラスは、桜の聖母短期大学のマルグリット館が建てられるときに短大が依頼し、本学だけのためにデザインされ制作されたものです。色調が柔らかく、ヨーロッパの教会にあるステンドグラスとは趣が異なり、日本の桜の聖母短期大学らしい雰囲気を醸し出しています。
卒業式の日には、この階段で記念撮影をする卒業生が列を作って順番待ちをする、人気スポットです。
高齢のエリサベトが妊娠したと聞き、自分も妊婦であるにもかかわらず「急いで」山里にお見舞いに行った聖母マリアの生き方は、必要な所にはどこにでも「喜び」を運んでいくという、桜の聖母短期大学の建学の精神そのものです。
このステンドグラスの右側が、まだ10代の聖母マリア、左側が高齢のいとこのエリサベトです。二人とも妊娠六ヶ月です。聖母マリアのお腹には、やがて、主イエス・キリストになる方が、エリサベトのお腹には洗礼者ヨハネが宿っています。
何故、右側が聖母マリアだと分かるのだと思いますか?
それは、「マリアンブルー」が服装の中に描かれているからです。
高齢のいとこが妊娠したと聞いた聖母マリアは、自分も身重であるにもかかわらず山路を超えて、エリサベトのお見舞いに行きました。聖母マリアの挨拶をエリサベトが聞いた時、その胎内の子がおどったと、聖書には記されています(新約聖書 ルカ1.39-45)。
この写真は、5月17日㈪に撮った正面玄関前の聖母マリア像です。旧修道院から震災後に移植されたつるバラが、聖母マリアの「聖母月」を祝福するかのように、咲き誇っています。
コロナ禍の深刻な中、対面で授業が出ることに今日も感謝しました。