キリスト教学Ⅰ 第7講 キリスト教とカトリック教会 そして、聖書とは
6月1日㈫キリスト教学Ⅰの第7講では、キリスト教とカトリック教会そして聖書について学びました。聖書とは、世界一のベストセラーブックであり、全世界のキリスト教徒が、人生の指針として最も重んじている書のことです。キリスト教徒はこの書に基づいて世界と人間を見、この書にある呼びかけに応えて行動します。
教科書として使っている『新共同訳 聖書』の、序文には「旧約聖書のほとんどがヘブライ語で、新約聖書はギリシャ語で書かれており、それをプロテスタントとカトリック両教会の共同事業として、日本語に翻訳され公にすることができた」と述べられています。
歴史の教養として、宗教改革によるプロテスタント教会のことは知っているようですが、宗教的位置づけ、「プロテスタントは、宗教改革運動を始めとして、カトリック教会から分離し、特に福音主義を理念とするキリスト教諸教派を指す。日本ではカトリック教会に対し、『新教』ともいう」ことを学びました。
そして、「カトリック教会は、ローマ教皇を中心として全世界に13億人以上の信徒を有するキリスト教の教派。その中心をローマの司教座に置くことからローマ教会、ローマ・カトリック教会とも呼ばれ」ます。
ところで、「ローマ法王」「ローマ教皇」正しいのはどちらでしょうか。
カトリック教会としての正式名称は『ローマ教皇』です。
コロナ禍になる直前の2019年11月23日、82歳のフランシスコ教皇は、38年ぶりとなったローマ教皇の日本訪問を実現されました。4日間の滞在中に各地を精力的に回り、多くの日本人と触れ合い、その心に温かな印象を残されました。
コロナ禍の中、ローマ教皇は、日々、多くのメッセージを発信されていますが、授業で紹介されたこの本は、目次を見ただけでも、今の課題へのローマ教皇からの呼びかけが読み取れます。
教皇フランシスコ(著), カトリック中央協議会事務局(翻訳)
『パンデミック後の選択(日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2020/7/20』
目次(一部紹介)・なぜ怖がるのか・コロナ後への備えの重要性・エゴイズムーより悪質なウィルス
・地球規模の問題を乗り越える
最後に、日本カトリック学校連合会が企画・作成したDVD「ミッションを生きる」を観て、カトリック学校の歴史と現状そして、そのミッションについて学びました。
学生の振り返りシートから
♥ 今のカトリック学校では、建学の精神の本心を問いつつ、様々な改革が求められている。良い教育は「頭・心・手」という三つの言葉を調和させながら人を育むこと。
♥ 資本主義社会や少子化が進行していく中でも、カトリック学校は温かく生徒に接してくださる様子を観て感動した。キリスト教学を通して、自己中心的という思考が毎度とりのぞかれていっているような気がするなと思う。
♥ 目の前に困っている人がいたら助けるというようなあたたかい気持ちを建学の精神から学び、それをつないでいくのが、私たちキリスト教教育をうける者の使命なのかなと思った。
♥ 知性(頭)、感情(心)、行動(手)この三つの言葉が教育の使命という(ローマ教皇の)言葉を聞いて、学ぶだけでなく、感じ、実践することが大切なのだと思いました。
♥ 「能力」が世の中で重視されている中、「人間としての」価値を大切にしているという話に、とても感動した。実際、本学でも(学生が『本学』と書いてくれるのは嬉しいですね)キリスト教学以外に、福祉学やボランティアなどで人間性を大切にしていると伝わるものが多く、謙虚でいる大切さを学んでいる。