キリスト教学Ⅰ 第9講 キリストの教え 愛
6月15日㈫キリスト教学Ⅰの第9講では、イエス・キリストの教えである「愛」について学びました。
古代ギリシャにおいて「愛」という言葉には、4つの種類がありました。
- ・エロス 恋愛 求める愛
- ・フィリア 友愛 同等の愛
- ・ストルゲー 家族愛 血縁に基づいた強い愛情
- ・アガペー 神の愛 与える愛 無償の愛
4つに分類された愛のうち「アガペー」が「神の愛」であり、「与える愛」「無償の愛」と言われています。キリシタン時代の宣教師たちは、この「愛」を、「ご大切」と訳しました。
旧約聖書は、神の失敗の記録と言われます。創世記に始まり、人間の犯した罪から「回心」させるため、神が、多くの預言者を遣わしたことが記されています。「回心」とは神に心を向けることであり、弱い立場の人に心を向けることです。そして、預言者とは、神の言葉を預かる人です。
新約聖書は、「イエスは救い主だ」という信仰告白であり、神の国は近づいたという「福音」つまり良き知らせが書かれています。
授業では、旧約聖書と新約聖書を読み比べながら、どちらも、イエス・キリストを指していることに気づいていきます。
新約聖書に記されている、イエス・キリストは、よくたとえ話をしました。たとえ話の中に、キリストの大切な教えがあります。
ヨハネによる福音書15章では、イエスは「私はぶどうの木、あなた方はその枝である」と例え、「父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛してきた。わたしの愛にとどまりなさい」と記されています。神が愛そのものであることを、聖書はくりかえし記しています。
愛の賛歌
新約聖書 コリントの信徒への手紙1 12章31b節~13章8a節
この聖句は、教会の結婚式では、必ず読まれる「愛の賛歌」です。アガペーである神の愛がどのような愛かを表しています。
「愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。不義を喜ばず、真実を喜ぶ。すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。愛は決して滅びない」
神は愛
新約聖書 ヨハネの手紙 4章7~12節
神が先に愛してくださった。罪を贖ういけにえとして、御子を遣わしになりました。
イエス・キリストが私たちを命がけで愛してくださったことが記されています。
建学の精神である「愛と奉仕に生きる良き社会人」の「愛」について、キリスト教学Ⅰでは、聖書の様々なみ言葉から学んでいます。