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キリスト教学Ⅰ 第11講 自分自身を愛するために② セルフイメージの大切さ



 6月29日㈫ キリスト教学Ⅰの第11講では、前回に引き続き、「自分自身を愛するために」ということを学びました。
学生の振り返りシートから

  • 「自分自身を愛する」ことは難しいことかもしれないと度々思うことがあったのだが、今回の授業を受けて、自分が大切に思っている人をいろいろ想い出して、自分を愛するための一歩が踏み出せたのではないかなと感じた。
  • 「自分のことを好きになって」と私の大切な人に言われ、「自分のことなんて好きになれるわけないじゃん」私はいつもそう答えていました。今回の授業は、自分にすべて当てはまっていて泣きそうになりました。大切な人がそう言ってくれたのは、「大切に思っているよ」と教えてくれていたのだと思い、今日、ありがとうと伝えたいです。

 
 みなさんの周りで、どうもあの人は苦手、という人はいませんか。
 
 実は、この人たちは、私たちの歪んだセルフイメージにある劣等感、コンプレックスを刺激する人たちです。この劣等感の出どころは、私たちが対人関係を勝ち負けで考える癖からきています。これも、小さなころから比べられて育った私たちの歪んだセルフイメージによるものです。旧約聖書では、「カインとアベル」の物語が有名です。(旧約聖書 創世記4.1-16)
 ありのままを受け入れられているという自尊感情を経験しないまま、歪んだセルフイメージをもった私たちは、この競争社会の中で、優越感と劣等感の間を振り子のように、なんと揺れ動いて生きている事でしょう。
 歪んだセルフイメージの弊害として以下のことが挙げられます。

  • ①人生を楽しめない
  • ②対人関係に悪影響が出る
  • ③配偶者の選択で誤りやすい
  • ④物質中心主義になる


 孤独な私たちは傷つきながらも、それをなんとか乗り越えていきます。それは人間同士が支え合っているからです。
 「いまだかつて神を見たものはいません。わたしたちが互いに愛し合うならば、神はわたしたちの内にとどまって下さり、神の愛が私たちの内で全うされるのです」(新約聖書 ヨハネの手紙4.12)
 人間関係で傷つき歪んだセルフイメージは、ごく自然に人間関係の中で癒されていきます。傷つけられながら癒されるということを、人間関係の中で繰り返しながら、私たちのセルフイメージは健全に発達していきます。
 そのためには、自己受容が必要です。
自己受容ができていない人の特徴として、つぎのことが挙げられます。

  • ▶️他者への悪口や攻撃、文句や意地悪
  • ▶️他者の価値を引き下げることによって、自分の価値を維持する
  • ▶️自分を責めるように、相手を責める

 
健全なセルフイメージを育てていくためには、自己受容が必要です。
自己受容するためには

  • 負ける強さ、謝る勇気
  • 自分に起きたことと、自分自身を分けて考える
  • 誰がなんと言おうと、誰が何をしようと私は大丈夫

 また、自分を大切にしてくれている人に気づくことが何より大切です。

 インナーチャイルドとはイメージ療法で用いられるテクニックの一つで、心の中に「傷ついた子ども」のイメージを呼び出して、その子どもを癒すという手法です。
ところが、インナーチャイルドには、愛された自分もいます。生まれる前から、私たちの記憶は刻まれています。その時々に、確かに愛された自分を探す、つまり、愛された記憶をインナーチャイルドとして想い出すことができます。
特に、子育て中は、子育ての営みを通して、自分の親から頂いた愛情を探すことができます。

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