【福島学 2023】第2回フィールドワークin 南相馬市
福島学では、第2回フィールドワークとして南相馬市に出かけました。
事前に出されたミッションは、「南相馬市で地域の方々に質問し、リアルな声を拾ってくること」。このミッションを踏まえて、学生たちはグループで質問事項をまとめ準備を進めてきました。
では、いざ南相馬市へ!!
南相馬市防災センターでは、到達した津波の高さを展示物から体験できます。
災害時に市民の安全を守る活動をされる消防署のレスキュー隊の方々の訓練の様子を見学させていただきました。
次に原町区から小高区へ移動です。移動のバスの中では、南相馬市観光ボランティアの安部様に震災時と震災後の南相馬市の状況について説明をいただきました。
さて、いよいよ小高区では自分の意思によるフィールドワークです。自分たちで行き先を決め、どのような質問をして知見を獲得してくるか、主体性が問われてきます。
多くの学生たちは小高パイオニアビレッジ様、haccoba 様、双葉旅館様に向かい、学生には震災後の取組についてお話しをいただきました。
復興というキーワードには、「未来」が欠かせません。
被災地の近未来はどうなるのでしょうか。それを考える上で、 ロボットテストフィールド を訪問しました。
震災時、震災直後、震災から 12 年あまり経た今、そして未来・・・。
南相馬市は、学生たちに「震災復興とは何か」を投げかけてくれる重要なエリアでした。さて、学生たちにとって今回はどのようなフィールドワークになったのでしょう。次回は気づきの振り返り、獲得した知見の共有ワークが待っています。
学生の振り返り
・震災から 12 年の月日が経ち、制限も軽くなった今だからこそ聞ける貴重な意見を沢山聞くことが出来た。そして、これからの課題として、小高を始めとした浜通りの定住人口を増やし、住み続ける街を作ることである
・津波で全てを飲み込まれて本当に何も無くなってしまい前のようには戻れないかもしれないけれど一生懸命復興に向けて自分ができることを行動に移しているところに感銘を受けた。無くなったからこそ新しく作ることもできるし、さらにパワーアップさせることも出来るのだと分かり悲しみだけがあるのでは無いのだと気づいた。地元が好きだからまたここでという気持ちに深いものが詰まっているような気がした。
・自分の目で被災地を見て、自分が住む町との違いを改めて思い知った。ガイドさんや女将さんはここまで津波が来た、何月何日に何が起こったなど、忘れたくても忘れられない、忘れてはいけない記憶として今も鮮明に思い出せると仰っていて、私も経験したはずの震災でも場所が違うだけで別物のように感じられた。閑散とした町とは裏腹に、盛り上げ
ようと努力する方々がいて、新たな事業や産業発展の場が増え少しずつではあるが、他県や世界からも注目されるようになっている。それをいかに発信するかがこれからの課題であり、同じ福島県に住む人間として、私たちも考えていかなければならないと思う
・福島ロボットテストフィールドでは日常生活や災害時などの様々な場面を想定した実験 をする事ができ、これから進化していけば配達もドローンでできる未来がくると学んだ。
・双葉旅館の女将さんのお話で、違うと思ったら声をあげて諦めなければ変えることができるというのを聞いた。熱意を持って頭を柔軟にして考えれば若い人の声はどんどんあげるべきだと女将さんはおっしゃっていたので、やはり意見をそれぞれもつということからよりよい環境に向かっていくのに大切なことなんだと思う。