食物栄養専攻2年生 臨床栄養学実習~慢性膵炎の患者さんのための献立を実践
臨床栄養学実習における調理実習は他の調理実習とは少し違います。献立(使用する食材とその量)は提示されますが、作り方は自分たちで考えます。したがって、1食の摂取エネルギーと栄養素量はほぼ一緒であるにもかかわらず、班によって味・見た目が違う食事が出来上がります。
<臨床栄養学実習の目的>
1. 食べる人(患者)のことを想いながら(考えながら)調理する。
2. 献立通りの成分が器に盛られ、提供されるように考えながら調理する。
料理をする時に一番大事な事は「食べてもらう人のことを想う=愛」ですね。今日の臨床栄養学実習は、下記の人のことを想いながら(考えながら)料理してもらいました。
<今日の患者さん(想像上の人物です)>
75歳・男性、身長:163 cm、体重:55 kg、BMI:20.7、主病名:急性膵炎
既往歴:高血圧、痛風、腎結石、急性膵炎(2年前) 主訴:心窩部痛、吐き気
前の日の夕食後、背中から脇腹にかけて痛みを感じる。午前4時頃、痛みに耐えられず救急搬送され、膵炎の疑いで入院となった。栄養補給法:中心静脈栄養
<経過>
入院時: BMIおよびAlbは正常値で、入院直前まで十分な食事を摂取していたため、栄養状態は良好と考えられた。今後エネルギー・たんぱく質補給量不足による低栄養のリスクに曝される可能性が考えられる。
8日目: 炎症状態が緩和し、痛みがなくなり、飲水が可能になった。微熱がある。数日で食事再開と検討された。
11日目: 中心静脈栄養を中止。末梢静脈栄養と成分栄養剤の経鼻栄養との併用に移行。
22日目: 末梢静脈栄養と半消化態栄養剤の経鼻栄養との併用に移行。本人から強い食事の希望があった。
23日目: 昼食のみ三分粥2分の1量を開始。全量摂取で経過良好。
24日目: 三分粥2分の1量を3食提供。全量摂取で経過良好。
28日目: 一日ごとに食形態が順調にアップしていき慢性膵炎全粥食1600 kcalとなった。
既往歴:高血圧、痛風、腎結石、急性膵炎(2年前) 主訴:心窩部痛、吐き気
前の日の夕食後、背中から脇腹にかけて痛みを感じる。午前4時頃、痛みに耐えられず救急搬送され、膵炎の疑いで入院となった。栄養補給法:中心静脈栄養
<経過>
入院時: BMIおよびAlbは正常値で、入院直前まで十分な食事を摂取していたため、栄養状態は良好と考えられた。今後エネルギー・たんぱく質補給量不足による低栄養のリスクに曝される可能性が考えられる。
8日目: 炎症状態が緩和し、痛みがなくなり、飲水が可能になった。微熱がある。数日で食事再開と検討された。
11日目: 中心静脈栄養を中止。末梢静脈栄養と成分栄養剤の経鼻栄養との併用に移行。
22日目: 末梢静脈栄養と半消化態栄養剤の経鼻栄養との併用に移行。本人から強い食事の希望があった。
23日目: 昼食のみ三分粥2分の1量を開始。全量摂取で経過良好。
24日目: 三分粥2分の1量を3食提供。全量摂取で経過良好。
28日目: 一日ごとに食形態が順調にアップしていき慢性膵炎全粥食1600 kcalとなった。
<今日の実習献立>
食種:慢性膵炎全粥食1600 kcalの昼食
・全粥/豆腐ハンバーグの野菜餡かけ
里芋の柚子味噌かけ/菜の花の和え/バナナ/牛乳
・エネルギー:688 kcal ・タンパク質:27.4 g
・脂質:16.6 g ・食塩相当量:2.4 g
・脂質エネルギー比率:21.7%(牛乳除くと14.6%)
・全粥/豆腐ハンバーグの野菜餡かけ
里芋の柚子味噌かけ/菜の花の和え/バナナ/牛乳
・エネルギー:688 kcal ・タンパク質:27.4 g
・脂質:16.6 g ・食塩相当量:2.4 g
・脂質エネルギー比率:21.7%(牛乳除くと14.6%)
<今日の実習で学んだ事・感想を紹介>
● お粥を食べる時、鮭フレークとかふりかけがほしい。
● お粥の量が多い!!
● お粥に塩気が欲しい!!
● お粥を全て食べる事が出来なかった。
● ハンバーグは小さめサイズに優しさと愛情を込めて作りました。
● 餡かけの野菜を細かく切って食べやすくしました。
● 餡の水分を多くしすぎて、味が薄くなってしまったと思ったのですが、ゴマ油のおかげでおいしくなったと思います。
● 餡かけの野菜の量が多いと思ったので、ハンバーグの中に入れた。ハート形のハンバーグが可愛かった。
● 野菜の切り方がバラバラだったので、大きさを木耳に合わせると見た目が良くなると思った。
● 献立に水が記載されていなかったため、餡かけに水を入れ忘れた。水を入れないと餡にならないことを知った。
● 油を使用せずにハンバーグを焼くために、オーブンで火を通してからフライパンで焼き目を付けた。
● 和風ハンバーグなら大根おろしを入れるべきだ。
● 見た目を重視するように調理したが、野菜臭さが強くて食べづらかった(写真参照)。野菜をハンバーグの中に入れた方がいいと思った。
● 今日の患者さんはご飯は残すかもしれないので、粉飴はハンバーグの中に入れることで、確実にエネルギーアップになるようにした。
● 里芋は前回よりうまく出来た。
● 里芋を串刺しにして、見た目よく、食べやすくした。
● 前回里芋が硬かったので、小さく切って柔らかくなるようにした。
● 里芋を柔らかくするために、一度茹でてから出しで煮た。
● ワサビがなくても菜の花は美味しかった。
● バナナスムージーがとても美味しかった。しかし、量が増えてしまったので(写真参照)、今日の患者さんには問題があるかもしれないと思った。でも牛乳が嫌いな私からすると飲みやすくて、毎日飲みたいと思った。牛乳嫌いな患者さんにはお勧め!!
● バナナスムージーをスタバ風に作ったが、量が多く75歳の男性にはキツイと思った。
● にんじんとチンゲン菜をスムージーに入れたことで、野菜を食べやすくした。
● バナナスムージーにしたが、量が多くなったため、氷は入れない方がいいと思った。
● 今日の患者さんは、この食事が久しぶりのちゃんとしたご飯だった。だから、彩りよく完食できるように作りました。
● 粉飴をそのまま飲んでみて、ほんのり甘く気持ち悪かった。
● 豆腐をレンジで温めすぎると、硬くなり、高野豆腐みたいになることを知った。
● 歯の矯正器具を付けたばかりで歯が痛かったが、今日の献立は全て噛みやすく良い献立だった。
● お粥の量が多い!!
● お粥に塩気が欲しい!!
● お粥を全て食べる事が出来なかった。
● ハンバーグは小さめサイズに優しさと愛情を込めて作りました。
● 餡かけの野菜を細かく切って食べやすくしました。
● 餡の水分を多くしすぎて、味が薄くなってしまったと思ったのですが、ゴマ油のおかげでおいしくなったと思います。
● 餡かけの野菜の量が多いと思ったので、ハンバーグの中に入れた。ハート形のハンバーグが可愛かった。
● 野菜の切り方がバラバラだったので、大きさを木耳に合わせると見た目が良くなると思った。
● 献立に水が記載されていなかったため、餡かけに水を入れ忘れた。水を入れないと餡にならないことを知った。
● 油を使用せずにハンバーグを焼くために、オーブンで火を通してからフライパンで焼き目を付けた。
● 和風ハンバーグなら大根おろしを入れるべきだ。
● 見た目を重視するように調理したが、野菜臭さが強くて食べづらかった(写真参照)。野菜をハンバーグの中に入れた方がいいと思った。
● 今日の患者さんはご飯は残すかもしれないので、粉飴はハンバーグの中に入れることで、確実にエネルギーアップになるようにした。
● 里芋は前回よりうまく出来た。
● 里芋を串刺しにして、見た目よく、食べやすくした。
● 前回里芋が硬かったので、小さく切って柔らかくなるようにした。
● 里芋を柔らかくするために、一度茹でてから出しで煮た。
● ワサビがなくても菜の花は美味しかった。
● バナナスムージーがとても美味しかった。しかし、量が増えてしまったので(写真参照)、今日の患者さんには問題があるかもしれないと思った。でも牛乳が嫌いな私からすると飲みやすくて、毎日飲みたいと思った。牛乳嫌いな患者さんにはお勧め!!
● バナナスムージーをスタバ風に作ったが、量が多く75歳の男性にはキツイと思った。
● にんじんとチンゲン菜をスムージーに入れたことで、野菜を食べやすくした。
● バナナスムージーにしたが、量が多くなったため、氷は入れない方がいいと思った。
● 今日の患者さんは、この食事が久しぶりのちゃんとしたご飯だった。だから、彩りよく完食できるように作りました。
● 粉飴をそのまま飲んでみて、ほんのり甘く気持ち悪かった。
● 豆腐をレンジで温めすぎると、硬くなり、高野豆腐みたいになることを知った。
● 歯の矯正器具を付けたばかりで歯が痛かったが、今日の献立は全て噛みやすく良い献立だった。
今日は脂質を制限した献立でした。
油を使用せずにハンバーグを焼くことに非常に苦労しつつも考えながら調理していました。