食物栄養専攻~栄養士活動論(その4)※~栄養・食事に関する福島県・福島市の健康問題とその解決法を考える~
食物栄養専攻1年次の「栄養士活動論」は、社会の要請に応えられる良き社会人となっていくため、栄養士の役割と業務について理解を深め、食の「開発」「演出」「運営」のクリエーターであるフードコーディネーター3級の資格取得に必要な知識と技能を身につける科目です。
この科目は、単なる講義ではなく、地域社会からの要請に応えて商品開発を行うという実践的な内容を多く含んでいることも特徴です。したがって、栄養士としても、フードコーディネーターとしても必須のスキルを着実に身につけられるようになっています。
そのテーマとしては、福島県からの「チャレンジふくしま県民運動」における健康メニュー開発と、スーパーマーケットいちいとの「春・秋のコラボ弁当」の開発を毎年行っています。どちらのテーマにおいてもまず大切なことは、福島県・福島市の健康問題を、的確に抽出することになります。その抽出作業を、スマートフォンを使った回答システムで授業中にリアルタイムで行っていきます。
回答はその場で、無記名の形で全員が共有し、続いての「栄養面・食事面からその問題をどのように解決していくか」という課題へとつなげていきます。そして、同様に続けて、その解決策を、具体的な1食分の献立(家庭の食事、スーパーのお弁当)に取り入れていくためにはどのようにしたらよいか、ということを考えていきます。
このようにして、それぞれ独立した内容をシームレスにつなげ、健康問題を解決できる献立作成をシームレスに行える力を養っていきます。ここまで終えれば、実際の献立が考えやすくなります。以上は、実際に栄養士・フードコーディネーターとして献立作成を行う上での基盤スキルとなります。この取組を通して、学生たちも、地域社会からの要請に栄養士としてどのように応えていくか、ということの楽しさ、難しさを学んだようでした。
食物栄養専攻の学びにおいては、デジタル技術も活用しながら、学生たちが主体的に学んで、社会に貢献できる人材となっていける工夫を続けています。
※本科目は、2022年度から「フードコーディネート論I」と改称します。食物栄養専攻における栄養士取得に必要な科目に加え、「フードコーディネート論I」「フードコーディネート論II」を履修することで、フードサイエンティスト3級の資格を取得することができます。