食物栄養専攻~栄養士活動論(その5)~協働で献立作成~
食物栄養専攻1年次の「栄養士活動論」は、座学だけでなく、さまざまな実践活動を通じて栄養士の社会的役割と栄養士の業務について理解を深め、食の「開発」「演出」「運営」のクリエーターであるフードコーディネーター3級の資格取得に必要な知識と技能を身につける科目です。
「実践活動」のメインは、「地域の健康問題を抽出し、その問題の解決を目指せる献立を開発して、地域のみなさまに届ける」ことです。これまで、栄養士としての様々な活動や、健康問題にどのように対処していくのか、について学んできましたので、その成果をいよいよ実践に移していきます。
栄養士活動において必要な能力の一つに「多様な人々と協働して課題の発見・解決に取り組む」ことが挙げられます。どのような職場で活動するにしても、一人だけで業務を完結させられることはまずありません。多様な考え方を持った多様な職種の方々と協働して、健康状態の改善・向上と給食管理に取り組む能力も、本学の学びを通して身につけていきます。そこで、今回の「献立作成」からは、グループワークを取り入れ、協働による実践的な学びに入っていきます。
前回までに個人で取り組んだ「福島県・福島市の健康問題を抽出し、解決のための具体的な一食分の献立にしていく」という課題の結果を持ち寄り、また、書籍や公共データなども活用しつつ、個人の考え方をすり合わせながら、献立のコンセプト、用いる材料、作り方、などを考えていきます。データの入手や、栄養計算にはパソコンを最大限に活用し、今後ますます重要視されるITスキルを磨くこともできます。単に栄養バランスがよい、おいしい、だけではなく、フードコーディネーターとして求められる、見た目の良さや作りやすさ、ネーミングなど「選んでもらえる」要素を考えていくことも本科目では重視しており、学生たちもこれまでとは違った視点が必要なことに少し苦戦しているようでしたが、協力しあって献立作成を進めていました。
※本科目は、2022年度から「フードコーディネート論I」と改称します。食物栄養専攻における栄養士取得に必要な科目に加え、「フードコーディネート論I」「フードコーディネート論II」を履修することで、フードサイエンティスト3級の資格を取得することができます。