食物栄養専攻~栄養士活動論(その6)※~家庭向け減塩一食献立の開発~
食物栄養専攻1年次の「栄養士活動論」では、栄養士の社会的役割と栄養士の業務について理解を深め、食の「開発」「演出」「運営」のクリエーターであるフードコーディネーター3級の資格取得に必要な知識と技能を身につけるための実践的な学びを展開しています。
福島県が毎年実施している「チャレンジ福島県民運動」において、今年度は、家庭向けの1週間の減塩夕食献立を作成して、県民のみなさまにレシピ集をお届けすることになりました。そこで、この授業での学びを活かして、班ごとに1食ずつ、計7食の献立作成を行いました。「減塩」はもちろん、おいしさ、作りやすさや、他の健康問題(肥満や脂質異常症など)の解決目的も盛り込んだ、班ごとに独自性の高い献立を考案し、協働で試作・試食を行いました。
これまでの調理実習などでは、献立や作り方は基本的に教員から提示されていましたが、献立作成から携わったメニューを、これまで学んだ技術を活かして自分たちだけで作ることは初めてであり、戸惑いがみられた学生もいましたが、グループ内外で協力し合うことで乗り越え、盛り付けなど、見た目の良さも考えながら完成させていきました。
とはいえ、ここで献立開発は終わりではありません。献立考案から試作および試食の過程を通じ、作りやすさや味・量・見た目、材料コストなど、様々な点に問題がなかったかを再点検し、献立の改善を行っていきます。これにより、栄養士としてもフードコーディネーターとしても必須の「PDCAサイクルの活用」という能力の向上につながっていきます。このような形で改良を重ねたオリジナル献立は、まもなく、県民のみなさまにお届けできるようになるかと思いますので、楽しみにお待ちください。
※本科目は、2022年度から「フードコーディネート論I」と改称します。食物栄養専攻における栄養士取得に必要な科目に加え、「フードコーディネート論I」「フードコーディネート論II」を履修することで、フードサイエンティスト3級の資格を取得することができます。