臨床栄養学実習 「久しぶりの食事で涙が出るほど嬉しかった」と言っていただく… シンプルだけど難しい!流動食
桜の聖母短期大学食物栄養専攻2年生の「臨床栄養学実習」が始まりました。病気の人のための食事作りを学んでいます。この授業は前期に16回あり、そのうち10回は調理実習を行います。最初のメニューは、3種類のだしの研究、ジューサーの使い方、茶碗蒸しなど、シンプルな「流動食」作りです。
流動食では「だし」はとても重要です。煮干しの頭と内臓を取り除いた後に乾煎りしてから煮出したり、昆布の旨みを最高に引き出すために60度で30分間加熱したり、飲み比べたり、研究しながら作りました。
シンプルなメニューですが、学生たちは手間を惜しまず時間と労力をかけて、マイすまし汁、マイ茶碗蒸し、マイにんじんりんご100%ジュースを完成させ、重湯も盛り付けて、病院のようにトレーに配膳しました。手術の後、絶食や水だけしか飲めない時期を終え、久々に味のするものを飲み込む患者さんの気持ちで、ありがたく「いただきます!」でも、あっという間に飲み終わってしまいました。
現場の栄養士さんは、朝も昼も夜も流動食が配膳される患者さんのために、献立をたて調理もします。学生たちのこの授業の様子を知った病院勤務の管理栄養士さんが「流動食を召し上がった患者様に、久しぶりの食事で、涙が出るほど嬉しかったとお手紙を頂いたことがありました。患者さんの気持ちを考えて、献立を立て、調理することはとても大切なことですよね。」とおっしゃっていました。半年間、この授業で様々な病気と食事療法、調理方法について学んでいきます。