ノート・テイキングを学ぶ ―アカデミック・スキルズ―
毎週金曜日の3時間目、500番教室。今日もキャリア教養学科のアカデミック・スキルズが開かれています。
先週の第1回目を受けて、今回のテーマは「ノート・テイキング」。つまりノートを取るためのスキルと、その意義について。高校生までの段階では、先生が板書した内容を単純にそのまま書き写していくだけ、という方が多いのではないでしょうか。しかし、その後の高等教育では全てにおいて主体性が重要視されます。受け身にならず、あくまで自分が用いるための豊かな情報を効率的に記録に残すって、なかなか難しいことですよね。
アカデミック・スキルズの主任担当である三瓶先生がまず学生達に紹介したのは、なんとレオナルド・ダ・ヴィンチのノート!あの「モナ・リザ」でも有名ですが、今を遡ること約500年前、ルネサンス期のイタリアで活躍した芸術家にして発明家。つまりは偉大なる天才です。
そして、学生達からは一斉に「えーっ、本当?」という声が沸き起こりました。このダ・ヴィンチのノートは、正確には「レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿」と呼ばれています。世界的に見ても希少価値の高い、その手稿の正式な複製版の一部が、なんと桜の聖母短期大学図書館に保存されているのです。ご覧になりたい方は、いつでも図書館にお越しくださいね!
その後は、実践的なノート・テイキングのトレーニング。臨床心理士でもある後藤先生が、来週に連休を控えた学生達にストレスマネジメントをテーマに「連休の過ごし方」を伝えていきます。しかも、板書や資料を一切使わずに。後藤先生の話は目からウロコが落ちるほど新鮮で、役立つ情報ばかりなのですが、そんな情報も単に聞いているだけならば記憶からスルリと抜け落ちてしまいます。だからこそ、みんな自分なりに、そして真剣にノートを取っているのが写真から伝わるでしょうか。
欧米の大学ではノート・テイキングの技術と考え方を新入生の段階で学ぶところが多いのですが、日本では未だ少ないようです。でも桜の聖母ならば大丈夫。「専門的で深い学び」を目指すだけでなく、このノート・テイキングの授業のように「学びを修めるために、どうすればよいか」という次元から、緻密なカリキュラムが設けられているのですから。
さて、授業の後――。
何かうれしいことがあったのでしょうか?
そうなんです!この日がちょうど誕生日だった学生がいたのです。
もちろん、その場にいた皆で(先生たちも)Happy Birthday!
そして、彼女もやっぱり聖母レディ。自分の成長は、自分ひとりだけのものじゃない。新入生でありながら、そんな自覚をしっかりと持っているようです。
その証拠に、「感謝の気持ちを伝えたい人にメッセージを!」とお願いしたら、彼女はためらわずにペンとノートを取りました。
これも、もしかしたら「ノート・テイキング」のひとつ?
わが子を慈しんで大きく育ててくれたお母様に、桜の聖母からも大きな「ありがとう」をお贈りしたいと思います。