【福島学】「ななくさ農園」「Berry’s garden」フィールドワーク事前学習
「福島学」第6回目の授業では、次回のフィールドワークで訪問する二本松市にある「ななくさ農園」代表・関元弘さんと、福島市にある「Berry’s garden」代表・景井愛実さんが来校され、事前学習として特別講義をしていただきました。
「小農として生きる~私の地域活性化の取り組み~」と題してご講演された関さんは、以前は公務員でした。「自らが携わることができる範囲で農業をやってみたい、農業は自らで考えることができる」と、公務員時代に交流のあった現在の東和地区へ12年前に来て新規就農され、奥様とともに「ななくさ農園」を開園。現在は化学肥料を使わない有機農業をされています。その有機農業とは、大規模・機械化ではなく、人・モノ・場所、里山を活かし、結いの精神で再生可能資源を活用し、いつまでも続いていける人と環境に優しい農業で、関さんご夫婦は、「地域の一員として居場所と小さな経済を作りながら役に立ちたい。また、自分たちが地域で楽しんでワクワクする農業をしたい」という考えの下、有機農業の実践、自家栽培小麦のウドンや地発泡酒の製造やワインプロジェクトの実施、交流・農業体験等と多様な活動を展開されています。
次に「アグリカルチャー×アグリビジネス~地域で農業を再生産していく」と題してご講演された景井愛実さんは農家のお嫁さんとして10年の経験を持つ二児のお母さんです。震災前から地元でママさんたちによるサークルの運営をしていたのですが、震災後、農業は地域に根差した仕事だからこそ、コミュニティづくりが必要と実感され、農水省・県の「農業女子」事業に参加し農産物のPR活動をしたり、イベントを主催したり、農家と生産者が商品のセレクトと陳列をするFUKUSHIMARTの運営をしたりするようになりました。現在プロデュースされているBerry’s gardenは、農産物・加工品に加え、農産物を様々なシーンで楽しめるアクセサリー、雑貨など、農に関連したアイテムを幅広く展開するアグリブランドで、手掛けている加工品に関しては、キズがあったり規格外だったりする農産物を商品化し価値をつけるということをされています。
お二人の講演から地域内の様々な資源や想いをカタチにしていくことの重要さを学びました。