【福島学】ふくしまの“今”を五感で学ぶ!~福島学:南相馬視察~
2012年度からスタートした科目「福島学」が最初から重視しているのは、南相馬市を歩くということです。地震と津波そして原発事故という災害によって、混乱と分裂を余儀なくされてしまった地域の一つでもあります。この地域の3.11以降の歴史を学び、市内を歩き、人々に直接会って本音を聞き、五感を使って学ぶことを大切にしています。
今年も、69名が7月16日に飯館村経由で南相馬に向かいました。
除染土を詰めた廃棄物が入っている黒いフレコンバッグの山、津波で流された家などの解体処理の様子などを見た学生たちは、バスの中から懸命に写真を撮り、この風景を心に焼き付けていました。
南相馬市企画課の藤原さんからは「東日本大震災とその後~南相馬市の現況」をテーマに、現在の南相馬市が抱えている課題を学びました。
加えて贅沢だったのは、南相馬市の観光ボランティアお二人が2時間半もつきっきりで、午後のバス視察のガイドをしてくださったこと。お二人ともこの震災では九死に一生を得た経験をお持ちで、「一度死んだと思っているからこそ、頂いた命は地域のため、他人のために使いたい」と情熱あふれるメッセージを学生へ伝えてくださいました。
しかし、課題はまだまだ山積しています。避難指示が解除されたばかりの南相馬市小高区のまちなかは、ご覧の通り、車の交通量もほとんどないなく、寂しさに包まれていました。この場所に元気を吹き込むのも復興です。さぁ、いよいよ若者の学びが生きる時です!