人の相談に乗るって、最初は気軽でも、実は大変なことだと思いませんか?
「なんかあったら、何でも言ってねぇ」と言いつつも、相手に耳を傾けてじっくり話を聞いた後、すっごく疲れた・・・という経験があるのは、私だけではないはずです。
しかし、「最近、私、すんごく大変でさぁ・・・」という愚痴や、「うちの孫が○○大学に入ってね・・・」というちょっとした自慢を聞いてもらうと、心がすっきりするのも確かです。
結局、人間は話したい、聞いてもらいたいという欲はもともと持っていて、それが溜まってしまうと精神的な健康を崩してしまいかねないのですね。
東日本大震災後、私たちは日常生活を取り戻すことで精いっぱいでした。
今、なんとか日常生活が戻りつつあると心が疲れていることに気づきつつあります。
誰かと話したい。聞いてほしい。共有したい。
「うんうん」と頷いてくれるだけでいい。
「そうだったんだ、大変でしたね」と言ってくれるだけでいい。
「私だってそうよ。あなたばかりじゃないよ」と共感してくれるだけでいい。
でも。
単なるおしゃべりではなく、意図的に心と耳を傾けるというのはスキルが必要となるのです。スキルを身につけないと、聴く側も疲れてしまうからです。
桜の聖母生涯学習センターは、みなさんの心の健康維持にお手伝いすることが、実は「復興」につながるのではないかと思っています。
だったら、傾聴できるボランティアを養成していこう。傾聴の輪を広げていこうということで、今回、「傾聴ボランティア養成講座」を開講するに至りました。
しかも3時間の講座を5回。
丁寧に、丁寧にボランティアを養成していこうと思っています。
第1講は、シスター柴田センター長からのご挨拶。それから岡安先生の講義とロールプレイング。
みなさん、ロールプレイングなのに、自分の話を聴いてもらってなんだかすっきりして、楽しそうです。